注意が必要な下痢の症状
下痢は、「ストレスだから」「体質だから」と片づけてしまいがちな症状です。 程度の軽い一過性のものであればそれほど心配いりませんが、以下のような場合には、必ず医療機関を受診するようにしましょう。
- 下痢が止まらずトイレから離れられない
- 何週間も下痢が続いている
- 高熱、腹痛、吐き気、嘔吐などの症状を伴う下痢
- 排便しても腹痛が治まらない
- 日に日に症状が悪化している
- 下痢に血液が混じっている
- 同じものを食べた人(家族・友人・同僚など)がいっせいに下痢になった
止まらない下痢・水下痢の原因
生活習慣(食べ物・運動)
水分の摂り過ぎ、お酒の飲み過ぎ、刺激物・脂っこいものの摂り過ぎは、下痢の原因となります。
感染性腸炎
ウイルスや細菌への感染によって起こる腸炎です。 下痢は激しく、腹痛、発熱、吐き気・嘔吐などの症状も見られます。
新型コロナウイルス
新型コロナウイルスの代表的な症状は、発熱、咳、倦怠感、味覚・嗅覚異常です。 ただ、下痢、頭痛、発疹などの他の症状が見られることもあります。
下痢・水下痢が止まらないときの食事
下痢がひどいときには、無理に食べる必要はありません。ただ、脱水症状を防ぐため、水分は小まめに摂取するようにしましょう(水分摂取さえ困難な場合には、入院して点滴を受ける必要があります)。 食事ができるときには、重湯、お粥、野菜スープ、具のない味噌汁を少しずつ口に運んでください。回復してきたら、煮込みうどん、食パン、よく煮込んだ野菜、白身魚、りんごなどを食べていきます。避けるべきもの
- 冷たいもの、熱すぎるもの、刺激物
- 繊維質のもの
- 肉類
- 貝類
- 海藻類
- 生野菜
- 揚げ物
- ラーメン、スパゲティ
- カレー
- 炭酸飲料
- カフェイン飲料
- アルコール
下痢の治療方法
脱水症状の危険がある場合には、点滴を行います。ひどい場合には、入院治療が必要ですので、提携する病院をご紹介します。急性下痢
小まめな水分補給と安静に努め、適切な食事療法を指導いたします。 感染性のものは家族へとうつしてしまうことがあるため、手洗いを徹底し、接触は必要最小限としてください。 また薬物療法として、整腸剤や抗生物質を使用することがあります。
慢性下痢
小まめな水分補給、食事療法を行うなどして、回復を目指します。 急性下痢と比べると、原因が疾患にある割合が高くなります。大腸カメラ検査などで下痢の原因となる疾患が見つかった場合には、その治療を行います。
下痢が激しいときの検査
問診では、便の状態や排便回数、食習慣を中心とした生活習慣、既往歴・家族歴などをお伺いします。 その上で、必要に応じて大腸カメラ検査を行います。鎮静剤を用い、痛み・恐怖の少ない検査を行いますので、ご安心ください。 異常の見られる組織を採取し、病理検査にかけることもできます。
